病気

巻き爪の症状悪化や痛みを防ぐには靴が大切!選び方や履き方をまとめて解説

巻き爪の症状悪化や痛みを防ぐために、靴が重要であることはご存じでしょうか?

靴は足と接しているのでご自身に合っていない靴を毎日履いていると、巻き爪だけでなく全身の健康状態に悪影響を及ぼしかねません。

お気に入りの靴が原因で、歩けないほど巻き爪が悪化してしまったら悲しいですよね。

そこでこの記事では巻き爪でお悩みの方に向けて、正しい靴の選び方や履き方のコツなどについてまとめて解説していきます。

意外と知られていない!自分の足に合った靴の選び方

意外と知られていない!自分の足に合った靴の選び方

靴を選ぶとき、23.0cmや24.0cmといった表記を見て決める方がほとんどではないでしょうか?実はこの表記だけでは「靴のサイズ」とは言えません。

靴のサイズは「つま先から踵までの長さ=足長」と「足指の付け根周り=足囲」の2つで表され、JIS規格では以下のようになっています。

足長ABCDEEEEEEEEEEF
cmmm足囲足幅足囲足幅足囲足幅足囲足幅足囲足幅足囲足幅足囲足幅足囲足幅足囲足幅
19.5195183761897819581201832078521387219892259123193
20200186781928019882204842108621688222902289223494
20.5205189791958120183207852138721989225912319323796
21210192801988220484210862168822291228932349524097
21.5215195812018320786213882199022592231942379624398
22220198832048521087216892229122893234952409724699
22.52252018420786213882199022592231942379624399249101
2323020485210872168922291228942349624098246100252102
23.523520786213892199122593231952379724399249101255103
24240210882169022292228942349624098246100252102258104
24.5245213892199122593231952379724399249101255104261106
252502169022292228942349624099246101252103258105264107
25.525521991225942319623798243100249102255104261106267108
262602229322895234972409924610125210325810526410727010
参照:JISC 靴のサイズ 

しかし足には人それぞれの個性があり、足長や足囲だけでなく甲の高さや指の長さなどが違います。また歳を重ねるうちに、形が変化していくはずです。

足に合っていない靴を無理に履き続けていると靴擦れや外反母趾といった足のトラブルだけでなく、腰痛など身体の不調にも引き起こすかもしれません。

お店で靴を選ぶときは、実際に両足とも試着して足に合っているか確かめるようにしましょう。自分だけで選ぶのが難しいときは、シューフィッターに頼るのもいい手段です。

巻き爪の症状を悪化させないために!選んではいけない靴

巻き爪の症状を悪化させないために!選んではいけない靴

自分の足に合っていない靴を履き続けると、体に様々な悪影響があります。では特に選ぶと危険なのは、どのような靴なのでしょうか?特徴をご紹介します。

【巻き爪が痛いときに選んではいけない靴の特徴】

  • ヒールが高すぎる靴
  • つま先が細すぎる靴
  • かかとがフィットしない靴
  • 靴紐などで足が固定できない靴

ポイント①ヒールが高すぎる靴

巻き爪の痛みで悩んでいる方にとって、ヒールの高い靴は天敵です。ヒールが高いと体が自然と前のめりになり、つま先に負担がかかります。

さらに靴の中で足が前方にいきやすくなり、爪を圧迫して痛みを増す原因になるのです。

どうしてもヒールのある靴を履きたい場合はヒールの高さを2~3cmにとどめ、爪への負担を極力減らすように心がけてください。

ポイント②つま先が細すぎる靴

靴のサイズ自体が合っていてもつま先が細くなっている靴は、巻き爪の足に向いていません。

歩いているとき足は靴の中で、1cmほど前後に動いているといわれています。つま先が細すぎて余裕がないと、歩くたびに足が靴に衝突して爪に負担がかかってしまいます。さらに細いつま先に足がぶつかる圧力で骨が変形し、外反母趾になるかもしれません。

巻き爪の痛みや症状悪化が気になる方は、つま先が丸いタイプ(ラウンドトゥ)やつま先が広くなっている靴を選ぶようにしましょう。

また試着したときにはつま先の形だけでなく、つま先から足指の間に1~1.5cmゆとりがあることを確認してください。

ポイント③かかとがフィットしない靴

踵がちゃんとフィットしていない靴を履くと、足に靴の踵部分がついてこずに歩くたびにパカパカと落ちてしまいます。そうなると、足のつま先部分で靴を運ばなくてはいけません。

靴を引きずるような前のめりの姿勢になるため、つま先への負担が大きくなって巻き爪を悪化させる恐れがあります。

もともと踵のないサンダルやスリッポンといった靴もありますが、本来は長時間履き続けるのに適した靴ではありません。長時間靴を履く予定のあるときは、踵がパカパカせずにしっかりフィットした靴を選ぶようにしましょう。

また靴がパカパカするからといって、厚手の靴下を履いて解決しようとするのもNGです。分厚い靴下は、通常の物より強い締め付けがあります。

つまり長時間履いたままにしていると、小さい靴を履いているのと同じ状況になるのです。その状態で長時間歩いたりスポーツをしたりすると、爪が圧迫されて巻き爪が悪化します。

巻き爪を緩和させるつもりが全くの逆効果になるので、気をつけましょう。

ポイント④靴紐などで足が固定できない靴

パンプスなどのように足の甲が固定できない靴歩いているときに足が前方向に進んでしまいます。結果つま先が靴にぶつかることになり、爪に負担がかかります。

反対に足首や足の甲を固定できて足が前にずれるのを抑止できるのが、靴紐やベルトの付いた靴です。巻き爪の痛みを緩和できます。

また靴紐やベルトがあると、靴の細かいサイズ調整が可能です。同じ人でも体調や時間帯によって、微妙に足のサイズが異なります。しかし靴紐やベルトは締めたり緩めたりすれば調整できるので、足の小さなサイズ変化にも対応できます。

靴自身のかかとの傾きに注意!

選んではいけない靴で意外と盲点なのは、靴自身のかかとの傾きです。特に新古品やアウトレット品を扱っているお店で靴を購入するときは、注意しましょう。

気になる靴を見つけたときにいきなり履くのではなく、床などの平らな場所に置いてみてください。箱の中やディスプレイの時には気づかない場合が多いですが、靴のかかとが傾いている場合があります。

靴自体の踵の傾きによって、足全体やつま先にかかる負担が変わってきます。アウトレット品がよくないということではありませんが、商品をよく見極めて購入するようにしましょう。

巻き爪で靴を履くときのコツ

足に優しい靴の選び方を知っていても、正しい履き方ができていなければ靴の効果を発揮できません。

巻き爪の悪化や痛みを防ぐために、靴を履くときのコツをご紹介します。

【巻き爪で靴を履くときのコツ】

  • 靴紐は自分に合わせて通し直す
  • かかとをしっかり合わせる
  • インソールの活用も効果的

靴紐は自分に合わせて通し直す

靴紐のある靴は、巻き爪の痛みの緩和や悪化の防止に効果があります。しかしただ「靴紐がある」というだけでは、靴紐の効果を存分に発揮できません。

足のサイズが同じでも、人によって足の形は異なります。靴紐のある靴を買ったときはいったん紐を外して、外した状態で靴を履いて紐を通し直すようにしましょう。

イチから靴紐を結び直すことで、ご自身にしっかりフィットする靴にすることができます。

かかとをしっかり合わせる

靴を履くときには、まず足の踵と靴の踵をぴったりと合わせましょう。

  1. 椅子に腰かけて靴を履き、靴の踵でトントンと地面を軽くたたくようにすると踵が綺麗に入ります。
  2. 踵が入ったことを確認から、靴紐やベルトを締めましょう。
  3. 立ち上がって紐が緩すぎないか、足の甲を圧迫しすぎていないかなどを確認します。

かかとからしっかりと合わせて靴を履くことで、足がずれるリスクが減って爪への圧迫を軽減することができます。かかとはピッタリ、つまさきはゆとりをもって、靴を履くようにしましょう。

インソールの活用も効果的

足のアーチが崩れるとどんな靴紐やかかとを合わせても、足先までうまく力が伝わりません。もし足裏のアーチと靴が合っていないときには、インソールを入れて補助するのも有効です。

インソールで足のアーチをサポートすれば、足先が靴の中で足が前に動くのを防ぐことができます。

さらにインソールには、荷重バランスがよくする効果もあります。足裏にかかる圧力のバランスが正常に戻るので、巻き爪になるリスクが軽減するでしょう。

また欧米では足のトラブルへの対処法として、一人一人の足の形に合わせてつくる「オーダーメイドインソール」が一般的です。

日本でも徐々に普及してきており、足のトラブルでお悩みの方やアスリートに処方する整形外科も増えてきています。

巻き爪が痛くても歩かないのはNG

巻き爪が痛くても歩かないのはNG

巻き爪が痛いと、つい歩くのが億劫になりがちです。しかしある程度歩くことも、巻き爪の痛みや悪化を防ぐ方法になります。

なぜなら歩くことで足の親指に力が入り、地面からの圧力がかかることで爪を均等に伸ばす働きがあるからです。反対に歩く機会を少ないと爪の上や横からかかる圧力が強くなり、指に爪が食い込んで巻き爪の原因になります。

長距離を歩く必要はありませんが、無理のない範囲で毎日コンスタントに歩くように心がけましょう。

巻き爪を悪化させない正しい歩き方

巻き爪が痛いからといって歩かないのはNGです。しかし間違った歩き方で歩いていては、逆効果になってしまいます。

【正しい歩き方のポイント】

  1. 背筋を伸ばして正面を向き、足をまっすぐ前に出す
  2. 踵から着地し、重心を前方に移動する
  3. 小指の付け根のほうから親指の付け根にむかって重心を移動する
  4. 反対側の足が地面につくタイミングで、親指でしっかりと蹴り出す

腕を前後に振る際に後ろに大きく振って歩くようにすると、自然と歩く姿勢がよくなります。歩き方がよくなると足にかかる圧力が正常に戻るので、巻き爪の改善や予防に有効的です。

靴を履く前に!巻き爪にできるセルフケア

巻き爪の症状悪化や痛みを防ぐために、靴選びは非常に大切です。ここでは、さらに靴の効果を高められる日々のセルフケアを2つご紹介します。

セルフケアはこちらの記事でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

正しい爪切り

爪を指の形に合わせて丸く切ってしまう方も少なくないと思います。しかし丸く切ると、爪の端が指に食い込むため、巻き爪の原因になってしまいます。

巻き爪を予防するための正しい爪の形は「スクエアオフカット」です。スクエアオフカットの基本の形は四角で、爪の端を少し丸くやすりで整えるようにします。

また爪の長さも非常に重要です。爪の長さは、指の先端を目安に整えるようにしましょう。足の爪は手の爪よりも伸びるのが遅いです。個人差はありますが、切るのは1ヶ月に1度くらいが目安になります。

爪は切り過ぎても伸びすぎても巻き爪の原因になるので、「丸く切らない」「指の長さに合わせる」を意識するようにしてください。

足を清潔に保つ

巻き爪の悪化を防ぐには、足の清潔を保つことも大切です。入浴時には痛い部分はこすらないようにしながら、洗うようにしましょう。

また巻き爪になると、爪と皮膚の間に角質が溜まりやすくなります。角質は巻き爪の痛みの原因にもなるので、歯ブラシなどを使って優しく取り除いてください。

また洗ったまま放置すると、乾燥して皮膚が固くなる原因になります。ハンドクリームなどを塗って、しっかり保湿するようにしましょう。

巻き爪でもパンプスが履きたい!というときに試してみたい対処法

「巻き爪だけどたまにはパンプスが履きたい!」

「フォーマルな場所にスニーカーは履いていけない・・・」

こんなときには、自分の足形に合ったトゥデザインのパンプスを探してみてください。パンプスには様々なトゥデザインがあります。

つま先の形状に合ったパンプスを選べば、巻き爪の痛みを軽減しながらお洒落を楽しめるはずです。

日本人には「エジプト型」「ギリシャ型」「スクエア型」の3種類の足形があり、それぞれの足形の特徴と合うパンプスのトゥデザインは以下のようになります。

足形特徴合うトゥデザイン
エジプト型日本人に一番多い足の形
親指が一番長く、小指に向かうにつれて
指が短くなっている
ラウンドトゥ
アーモンドトゥ
オブリークトゥ
ギリシャ型人差し指が一番長く、三角形のような形ポインテッドトゥ
スクエア型足の指の長さが揃っている
四角のような形 均等に圧力がかかるため、
足のトラブルが比較的少ない
スクエアトゥ

巻き爪の悪化や痛みを防ぐためには、パンプスの着用は控えるのがベストです。ただしどうしても「履きたい!」というときには、ご自身の足形に合ったパンプスを試してみてください。

まとめ

まとめ

巻き爪の症状悪化や痛みを防ぐ靴の選び方について解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

靴を変えて正しい歩き方を身に付けることで、巻き爪の症状を改善することはできます。しかし症状が進行してしまうと、改善法やセルフケアだけで完治させるのは難しいです。

靴を変えても痛みが治まらないときは、なるべく早く専門家に相談するようにしてください。

関連記事