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【総集編】巻き爪難民の方必見!巻き爪ケア・治療法やリスクも一気にご紹介

日本人の10人に1人は、巻き爪になったことがあるといわれています。

そんな中「巻き爪がいつまで経っても治らない」「自分に合った治療法がわからない」といった巻き爪難民になってしまっている方も多いのではないでしょうか。

今回は巻き爪難民の方に向けて、巻き爪についての総集編をお送りします。忙しくて巻き爪のことを調べている暇がないという方でも、この記事一つで巻き爪の全容が掴めるはずです。

それは本当に巻き爪?巻き爪について知ろう

爪に違和感や爪周りの皮膚に痛みがあると、巻き爪だと思っていませんか?

実は「爪の違和感・爪周りの皮膚の痛み=巻き爪」とは限らないのです。

巻き爪だと思い込んでセルフケアすると、症状が悪化してしまうかもしれません。どのような状況が巻き爪なのか、巻き爪になる原因はなんなのかを理解すれば、巻き爪の症状を改善する第一歩になるでしょう。

巻き爪の定義

巻き爪とは「爪の端が内側に巻きこんでしまっている状態」をいいます。爪が内側に巻きこむと皮膚を傷つけやすく、炎症や化膿を引き起こす場合も多いです。

実は巻き爪の炎症とよく似た症状で「陥入爪」があります。陥入爪は爪の先端や両端が周囲の皮膚に食い込んだ状態で、爪が内側に巻いているわけではありません。

爪を切り過ぎたり伸ばし過ぎたりすると、爪が周囲の皮膚に刺さって炎症を起こしてしまいます。

【巻き爪の判断基準の目安】

 痛みがない痛みがある爪が皮膚に刺さっている
巻いている巻き爪巻き爪巻き爪と陥入爪の併発
巻いていない正常な爪陥入爪陥入爪

軽度の痛みがある程度の巻き爪や陥入爪なら、セルフケアで改善する可能性もあります。しかし強い痛みや炎症、化膿などの症状があるときは、なるべく早く専門家に相談するようにしましょう。

知れば予防に役立つ巻き爪になる原因

巻き爪になる原因は、どのようなものがあるのでしょうか?あてはまるものがないかチェックしてみましょう。原因を知れば、そのまま予防に繋げられるはずです。

  • 浮指・・・足の指が地面に接してない状態です。爪は地面から圧力がかかることで広がりをキープしています。しかし浮指状態だと圧力が正しく伝わらず、爪が内側に巻こうとする力に負けてしまいます。
  • 自分の足に合わない靴・・・先端の窮屈な靴や大きすぎる靴など自分の足に合わない靴は、爪に間違った圧力がかかり続けるのでNGです。
  • 運動不足・・・運動する機会少ないと、爪に地面からの圧力を受ける機会も減ってしまいます。
  • 遺伝・・・家族に巻き爪の人がいる場合、巻き爪になりやすいです。血の繋がった家族は、体型や骨格が似ています。似た体型で同じようなライフスタイルだと、巻き爪のリスクは高まります。
  • 爪の大きさや厚み・・・爪は厚いほど、巻く力が強いといわれています。また爪の幅が大きいほど、外の影響を受けやすく巻き爪になりやすい傾向があるようです。
  • 加齢・・・高齢になると女性ホルモンが減少していきます。女性ホルモンが減少すると皮膚や爪に水分を保持する力や爪の主成分であるケラチンを体内に留めておく力が弱くなるため、爪が弱くなり巻き爪になりやすいです。
  • 爪白癬(爪水虫)・・・爪白癬を放っておくと爪が分厚くもろくなってしまうため、巻き爪になりやすいです。
  • 糖尿病の初期症状・・・糖尿病は爪に充分な栄養が行きわたらなくなるため、巻き爪になることがあります。

【進行順】巻き爪の症状

巻き爪を放っておくと、どのようになっていくのでしょうか。症状の進行を見ていきましょう。

軽症つま先当たりの炎症で、少し赤くなったりズキズキと疼くように痛くなったりします。 歩くと患部に体重がかかるため、強い痛みが走り場合もあります。
中等症炎症が進行すると浮腫により爪の食い込みがひどくなります。食い込みがひどくなるとますます炎症が進行して、肉芽腫ができてしまいます。かなり痛みの強い状態です。
重症つま先が化膿してしまいます。爪の食い込んでいる部分の赤みや腫れが強くなったり膿が溜まったりするので激痛を伴います。

さらに悪化すると、歩行困難になったり、腰痛など足以外の体調不良になったりします。

巻き爪を予防する方法

巻き爪を予防する方法

巻き爪についてご説明したところで、巻き爪の予防法をご紹介します。

巻き爪で痛い思いをしたことがない人は日常でできる予防法を実践していきましょう。

正しい爪の切り方を習得する

正しい巻き爪の切り方に大切なことは「道具」「爪の形」「切るタイミング」の3つです。

  • 道具・・・直線刃の爪切りと爪やすり
  • 爪の形・・・スクエアオフカット
  • 切るタイミング・・・1ヶ月に1度

上記を踏まえたうえで、爪の切り方をご説明します。

  1. 指の先端くらいを長さの目安に、爪の先端を真っすぐに切ります。少しずつ切るようにすると、長さやバランスを調整しやすいです。爪の白い部分は残って問題ありません。
  2. 爪やすりを使って、爪の角を軽く丸く整えます。深く丸くし過ぎると、陥入爪になるリスクがあるので気をつけましょう。
  3. 爪の先端も爪やすりを使って、引っかかりのないように滑らかに整えます。

自分に合った靴を選ぶ

靴選びというと、23.5cmや24.0cmといった一般的に靴のサイズといわれる「足長」を重視する方が多いのではないでしょうか。しかし人の足の形には、「足長」の他に「足の幅」「甲の高さ」などそれぞれ個性があります。さらに年齢を重ねることによって、同じ人の足の形でも気づかないうちに変化しているはずです。

また靴の方にも、メーカーなどの作り手により「サイズ表記ではわからない形の違い」があります。つまりサイズ表記を見ただけで購入した靴は、ご自身の足に合っているとは限りません。

自分に合った靴を選ぶときは両足とも実際に履き、歩いて足に負担がかかっていないか確認するようにしましょう。

【巻き爪予防にいい靴のポイント】

  • 足先と靴先の間に1cmほど余裕がある
  • 靴のかかと部分がしっかりしている
  • 全ての足の指が靴の中で動かせる
  • 靴紐で足を固定できる

自分の感覚だけでなく、店のシューフィッターに相談してみるのも自分に合った靴を選ぶいい手段です。

適度な運動と正しい歩行

巻き爪の原因に浮き足や運動不足が挙げられるように、適度な運動や正しい歩行は巻き爪を予防する方法です。

【正しい歩行方法のポイント】

  • 重心はやや後ろにかける・・・歩くときに重心が前側にあると、前のめりの歩き方になり足指の負担が大きくなります。ご自身が思っているよりも少し後ろに重心を保ちましょう。
  • 脚の裏の重心移動を意識・・・かかとから着地→足裏の中央→つま先の順番に重心移動させます。
  • 手の振り方を意識する・・・手は前よりも後ろに振ることを意識しましょう。自然に美しい歩き姿勢になります。

また浮指なる癖のある方は、指に力を入れてちゃんとつま先まで重心移動できているか意識するようにしましょう。

自分でできる巻き爪の治し方

「足の指に違和感がある」程度の軽度な巻き爪なら、ご自身で治すことも可能です。

コットンパッキング法

コットンパッキング法は、痛い部分の爪と皮膚の間にコットンを丸めて入れる方法です。コットンの力で爪は上に持ち上げられ、皮膚は押し下げられます。食い込みの部分の隙間が広がることで、炎症が治まるという仕組みです。

爪にある程度の長さが必要なため、深く奥まで爪を切ってしまっている方には向いていません。

コットンを無理に詰めると爪がはがれてしまう恐れがあるので、詰め込み過ぎには注意してください。

またコットンがうまく入らないときは、コットンを消毒液で濡らして挿入してみましょう。コットンが小さくなるだけでなく爪に張り付くので、爪と皮膚の間に入れやすくなります。

ただし爪を持ち上げたり皮膚を押し下げたりしたときに痛みを感じる場合は、無理しないようにしましょう。

テーピング法

テーピング法はテープの引っ張る力で巻き爪によって腫れてしまった皮膚を引き下げ、爪との間を広げることで痛みや炎症を緩和する方法です。軽度の巻き爪に効果があることはもちろん、陥入爪の緩和方法としてもよく用いられます。

テーピング法は短い爪でも処置可能です。ただし爪を上に押し上げる作用はないため、治療する力はコットンパッキング法に比べて低いといえるでしょう。

市販のグッズの利用もアリ

ドラッグストアやインターネット上には、たくさんの巻き爪矯正グッズが販売されています。自分でコットンやテーピングの加減がわからないというときには、市販のグッズを利用するのもアリです。

市販グッズは痛みなく手軽に装着でき、安い金額で効果を試せます。巻き爪が重症の場合には、病院など巻き爪の専門家に相談するのをおすすめしますが、「病院に行く時間がなかなか取れない」といった方は試してみてください。

病院や専門機関での巻き爪の治し方

巻き爪が治療できる施設は、大きく5つです。

  • 軽症の巻き爪・巻き爪予防・・・ネイルサロン・整骨院、セルフケア
  • 軽症~重症の巻き爪・・・皮膚科、フットケア外来、整形外科
  • 重症の巻き爪・・・形成外科
 治療のできる施設メインの治療方法
サロン・整骨院矯正治療
皮膚科保存的治療
フットケア外来保存的治療
整形外科ワイヤーを用いた矯正治療
形成外科手術療法

皮膚科やフットケア外来でできるのが保存的治療なら、「サロンや整骨院で矯正治療を受けたほうがいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

しかしサロンや整骨院は医療行為ができないので、出血や膿の出ている状態の巻き爪を扱えません。

痛みが激しい場合やすでに出血などの症状がある場合、まずは皮膚科に相談してみるのが1番です。

巻き爪を治療する期間と費用

巻き爪の治療は症状にもよりますが、治療法ごとに治療期間や費用が異なります。

治療法初回費用治療期間通院頻度
アクリルガタ―法(矯正)約8,000円1か月~1か月ごと
形状記憶プレート法(矯正)5000円~10,000円6か月~1~2か月に1回
VHO式巻き爪治療(矯正)5,000円~12,000円3~6か月1~1か月半に1回
マチワイヤー法(矯正)5,000円~12,000円約6か月2~4週間に1回
B/Sスパンゲ法(矯正)5000円~10,000円約6か月2~3か月に1回
フェノール法(手術)数千円10~30分基本的に手術日の1回で終了

上記だけ見ると、フェノール法がもっとも治療期間が短く安価で治療できるといえます。しかし手術で爪を切除すると、その部分は二度と爪が生えてきません。

治療法にはそれぞれメリットデメリットがありますので、専門家のアドバイスのもと進めていくようにしましょう。

まとめ

まとめ

巻き爪難民の方に向けて、巻き爪の総まとめをご紹介しました。巻き爪は軽症であれば、ご自身で治療可能です。しかしやり方を間違えたり治療法が合っていなかったりすると、かえって症状を悪化させてしまうかもしれません。

「痛みが辛い」「痛くて歩けない」など巻き爪のお悩みを抱えているときは、一日も早く専門家のアドバイスを受けるようにしてください。

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