病気

巻き爪の原因は?痛くないからと放っておくと危険です!

巻き爪で痛い思いをしたことがある方や今現在巻き爪でお悩みの方の中には、「なぜ巻き爪に悩まされているのか原因を知りたい!」とお考えの方も多いことでしょう。

今回は巻き爪の原因やなりやすい人の特徴、予防方法について詳しく解説していきます。ご自身の巻き爪の原因がわかれば、より的確な予防や治療ができるはずです。

巻き爪になりやすい人は要チェック!巻き爪になる7つの原因

巻き爪になりやすい人は要チェック!巻き爪になる7つの原因

巻き爪とは爪の端が内側に巻いてしまうことをいいます。手にできることもありますが、多くの方は足の親指の巻き爪でお悩みのことでしょう。

巻き爪になると皮膚に爪が食い込む部分が強く痛み、「靴が履けない」「歩くのがツライ」といった様々な症状が起こります。

巻き爪の原因を理解したうえで、予防していくことはとても大切です。

足の指に体重が正しくかかっていない

足の指に正しく圧力がかかっていないと、巻き爪になりやすいです。とくに足指が地面に接していない「浮指」になっていると爪に地面からの圧力が正しくかからず、爪を広げる力が爪の内側に巻こうとする力に負けてしまいます。

また自分の足に合っていない靴をはくのも、足に正しい圧力がかからないため巻き爪の原因です。

「自分の足に合わない靴」というとヒールが高すぎる靴やサイズが小さい靴を想像しがちですが、実はスニーカーでも巻き爪になるケースがあります。

靴を買うときは必ず試着をして、靴のサイズだけでなく靴の幅なども確認してから購入するようにしてください。もしご自身で判断できないときには、売り場のシューフィッターに相談するようにしましょう。

慢性的な運動不足

運動を定期的にしている人に比べると、慢性的に運動不足の人は巻き爪になりやすいです。本来は歩行で地面を踏み込む力によってかかる適度な圧力が、爪を真っすぐに保つ力になっています。

しかし運動不足で歩く機会が減ってしまうと爪を真っすぐにする力が不足し、爪が内側に巻きこんでしまうのです。

高齢の方や病院で長期入院などをされている方が巻き爪になりやすいのは、運動不足が大きな原因といえます。

爪の健康を守るためにも、日々歩いたり定期的に運動したりするように心がけるようにしましょう。

親からの遺伝

巻き爪の原因には、親からの遺伝も挙げられます。親が巻き爪になっているとその子どもも巻き爪になりやすいようです。

体型や骨格が似ていて同じような生活スタイルであれば、巻き爪になるリスクはますます高まります。

家族の中に巻き爪の人がいる方は巻き爪になりやすい体質だといえますので、普段から巻き爪の予防に気を使ったほうがいいでしょう。

爪の大きさや厚み

足の親指の爪の大きさには個人差がありますが、だいたい以下のようになっています。

  • 爪の幅・・・約1.4~2.0mm
  • 爪の厚さ・・・男性:約1.6mm 女性:約1.4mm
爪の厚さ・大きさ

一般的に爪は「厚いほど巻く力が強くなる」といわれています。また爪の幅が標準よりも大きすぎると、外からの力の影響を受けやすくなるため巻き爪になりやすい傾向があります。

加齢

加齢とともに巻き爪になりやすくなったという人もおり、特に中高齢の女性に多いとされています。

20~30代の女性にも巻き爪でお悩みの方は多いですが、ハイヒールなどの足に負担のかかる靴をはくといった外的要因が多いようです。

中高齢の女性に巻き爪が増えるのは、女性ホルモンの減少に関係しています。女性ホルモンには皮膚に水分を保持する力や爪の主成分であるケラチンを体内に留めておく力があります。

しかし40代後半ごろから女性ホルモンが急激に減少し、爪が乾燥したり薄くなったりします。爪の乾燥は巻き爪になりやすい原因です。また薄い爪は外の力の影響を受けやすく、靴の圧迫などで巻き爪になりやすくなります。

爪の病気

爪の病気である爪白癬が巻き爪の原因になることもあります。爪白癬は一般的には爪水虫と呼ばれており、カビの一種である真菌の感染症です。実は日本では、10人に1人は爪白癬になったことがあるといわれています。

症状が進行していくと、爪生色が黄色や白から茶色、黒に変色していく特徴があります。また爪白癬を放っておくと、爪が厚くなるため巻き爪になりやすいです。さらに爪が分厚くなるだけでなく、もろくなって外からの刺激で変形しやすいのも巻き爪の原因になります。

「足の裏や指の間を丁寧に洗って乾燥させる」「通気性のよいスリッパをはく」など、清潔を保つことで爪白癬は予防できます。

急激な体重の増加

妊娠や肥満などで急激に体重が増加すると、足の周りの肉が増えます。

急激に体重が増加すると、体型を気にする人は多いでしょう。意外と変化に気づきにくいですが、体型の変化と同じように足回りの肉も増えて指周りの肉も太く厚くなります。

指周りの肉が増える一方爪は大きくならないため、増えた肉は爪の横にはみ出てしまいます。肉が横にはみ出ることで靴の圧迫が強くなり、爪が肉の力に押されて爪が巻きやすくなるのです。

また妊娠すると、前に倒れないように重心を後ろにする傾向があります。重心を後ろに傾けると、足の指が地面から浮きやすいです。

「足の指に体重が正しくかかっていない」でもご説明しましたが、「浮指」状態になると地面からの圧力が正しくかからず巻き爪になることがあります。

そもそも爪は巻く性質がある

そもそも爪は巻く性質がある

爪は巻く性質があります。さまざまな「巻き爪の原因」をご紹介してまいりましたが、そもそも爪は巻くものなので誰しもが巻き爪の可能性を秘めています。

爬虫類や猫などの動物の爪を見ると、たいてい先端が細く曲がっている「かぎ爪」になっていることがわかります。つまり爪の原始的な形状はかぎ爪であり、爪には本来巻く性質があるのです。

その証拠に人間は平たい爪の形をしていますが、高齢者などで爪が伸びすぎてしまうとかぎ爪のような形になることがあります。

巻き爪が痛いと感じる方はもちろん巻き爪が気にならない人も、巻き爪予防には爪切りなどの普段からのケアが大切です。

巻き爪が痛い!巻き爪を放置すると起こること

巻き爪が痛い!巻き爪を放置すると起こること

巻き爪は「放っておけば治る!」と勘違いしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

症状に関係なく、巻き爪は放っておいて治るということはありません。ここでは巻き爪を放置しておくことで起こる4つのリスクについてご紹介します。

炎症や化膿

巻き爪を放置すると、巻いた爪が皮膚に食い込み傷がついてしまいます。皮膚に傷が付くと、そこから細菌が入り込んで、炎症や化膿を引き起こす原因になります。

また膿んでいる部分から無理に膿を出すと、余計に炎症が進行したり腫れがひどくなったりするので注意が必要です。

自然に出てきた膿を清潔な布やティッシュなどを使って取り除き、本格的な処置は専門家にしてもらうようにしましょう。

タコやウオノメといった足のトラブル

巻き爪を痛いまま放置していると、足先をかばうような歩き方になります。正しい歩き方ができないと歩くときの圧力が偏ってしまうので、タコやウオノメなどの足のトラブルを引き起こしやすいです。

日常的にいい姿勢を保ちながら、圧力が均等にかかる歩き方を身に付けるようにしましょう。

運動不足が加速

巻き爪の痛みを放置していると、症状が進行して歩くたびに痛みを感じるようになります。歩くだけで痛いと、歩くこと自体が億劫で運動不足になりがちです。

慢性的に運動不足の人は定期的に運動する人に比べて巻き爪になりやすいように、巻き爪の痛みが強くて歩く機会を減らすと巻き爪も進行していきます。

「慢性的に運動不足→巻き爪になって痛む→運動の機会が減る→巻き爪が進行する」といった悪循環が生まれてしまいます。

腰痛や関節痛

巻き爪の痛みを緩和しようと間違った歩き方を続けていると、足だけでなく体の他の部分にも悪影響が出てきます。

間違った姿勢で歩き続けると、骨盤が歪みやすくなる原因です。骨盤が歪むことで体全体のバランスが崩れてしまい、腰や膝、足首などに大きな負担がかかります。

負担が大きくかかった部分が痛み、腰痛や膝関節痛、捻挫、頭痛といった足指以外の不調となるのです。

巻き爪の原因が気になる人からよくある質問

巻き爪の原因が気になる人からよくある質問

巻き爪の原因が気になっている方は、原因以外にも様々な疑問を抱えていらっしゃいます。その中でも特にたくさんお問合せいただく質問にお答えしていきます。

巻き爪は歩くと治るのは本当ですか?

巻き爪になる原因の一つとして、慢性的な運動不足によって足の指にかかる地面から圧力が不足することが挙げられます。このことから、巻き爪を治すために歩くことは有効だといえるでしょう。

ただし巻き爪の部分をかばいながら歩くと足にかかる圧力が偏ってしまい、かえって巻き爪悪化させたり体の他の部分に悪影響が出てしまったりする可能性があります。

【正しい歩き方】

  1. つま先を正面に向けて、片足を一歩前に出す
  2. かかとで着地してから、重心を前方に移動する
  3. 上半身が前に出たら、重心は小指の付け根から親指の付け根へと内側に移動する
  4. 最後に親指へ重心が移動するイメージで、着地を完了する
  5. 反対の足も同じように歩行を進める

歩くのがツライほど巻き爪が痛いときに無理に歩いても、巻き爪の症状改善にはなりにくいです。専門家にアドバイスをもらいながら、治療していくようにしてください。

巻き爪は病院の何科で診てもらえますか?

巻き爪は症状や治療方法によって、通う施設が異なります。

ざっくりとですが、病院で治療を受けられる科と受けられる治療方法をまとめました。

治療機関主に行われる治療
皮膚科保存的治療がメイン
一部の皮膚科では矯正治療も可能
フットケア外来保存治療がメイン
症状悪化の防止や日常生活での足のケア方法などを、アドバイス・指導してくれる
整形外科骨や関節の痛みなどに対応している整形外科で治療可能
ワイヤーによる矯正治療がメイン
形成外科手術療法がメイン

また巻き爪が化膿や出血していない場合は、ネイルサロンや整骨院などでも治療を受けられます。

巻き爪の正しい切り方が知りたいです

正しい爪の形は「スクエアオフカット」です。爪の長さは足の指先と同じくらいにし、角を少し丸みのある形に整えましょう。爪の白い部分は少し残っているくらいで問題ありません。

爪切りにあるといい道具は以下の2つです。

  • 直刃型の爪切り
  • 爪やすり

直刃型の爪きりで爪の端から端まで真っすぐ切って、両端の角を爪やすりで削り落とすようにします。さらに切った断面にも軽く爪やすりをかけて滑らかにしておくと、爪が引っかかったり割れたりするのを防げるでしょう。

また足の爪は手の爪よりも伸びるのが遅いため、頻繁に切ると深爪になってしまいます。個人差はありますが、こまめにチェックするようにしながら1ヶ月に1回程度切るようにしましょう。

まとめ

まとめ

巻き爪の原因について解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?巻き爪の原因は人によって様々です。しかし放っておくと症状が進行し、患部以外の場所にも悪影響を及ぼしかねません。

巻き爪で違和感や痛みがあるときは、早めに専門家に相談するようにしましょう。

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